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  • NISAロールオーバーについて

    2018.11.08



"2014年にはじまったNISA制度(当時の限度額は100万円)の非課税期間(5年間)が、2018年12月末をもって満了となりますが、翌年のNISA枠(限度額120万)へ継続することができ、これをロールオーバーするといいます。
2014年にNISA枠を使用して購入した分は、2018年12月31日時点の時価で評価され、2019年の非課税枠を使うか、非課税期間を満了として課税口座に移管するかのどちらかを選ばなければなりません。
なお、2019年のNISA枠は120万ですが、もし2018年12月31日時点の時価が120万を越えていても、翌年のNISA残高として非課税適用を継続することができます。

ロールオーバーするのがいいのか、課税口座へ移管した方がいいのか、どちらが有利になるのかは、2019年1月1日以降の価格変動によって異なるので注意が必要です。

<課税口座へ移管後、値上がりした場合>
ケース①:@10,000円で買い付けし、年末時価@8,000円で移管、移管後@10,000になったので売却した場合
ケース②:@10,000円で買い付けし、年末時価@12,000円で移管、移管後@14,000になったので売却した場合
①②とも、+2,000円となり、譲渡益税が発生します。

<課税口座へ移管後、値下がりした場合>
ケース③:@10,000円で買い付けし、年末時価@8,000で移管、移管後@6,000に下落したので売却した場合
ケース④:@10,000円で買い付けし、年末時価@12,000円で移管、移管後@10,000に下落したので売却した場合
③④とも、-2,000円となり、損失計上できます。

いったい、どちらがいいのか悩むところですが、例えば、来年追加投資を検討している場合、現在保有しているものの値動きがあまり期待できなさそうで、より値上がり益が期待できる銘柄に投資をしたいと思うのであれば、ロールオーバーせずにNISA満了とし、120万の非課税枠をフルに使って、より値上がり益が期待できると思う銘柄に投資をした方がよいと思います。
まずは今後、どのような投資をしていこうかで選択するとよいのではないかと思います。"